グロービスの「戦略・マーケティング研究会」の勉強会で課題図書になっていたので購入。上・中・下巻の大ボリューム。
バーニーの理論だけではなく、これまでの戦略論を網羅的にまとめている本。
●自分にとって特に参考になった部分の整理
本書の目的は、企業戦略論ならびに関連分野での最新の研究成果を学生や実務感いわかりやすいかたちで要約・統合し、その現実への応用を促進することになる。
とてもタフな内容の本だけれど、この目的は終始意識されていたように思え、好感が持てました。
ポーターや他の著者のように、企業を取り巻く異なるタイプの競争環境ごとに内容を構成するようなことはしていない。そうした構成は、企業の組織内部的要素よりも、企業の外部環境を業績の決定要因として強調しすぎるきらいがあるからである。
ポーターの視点だけではなく、バーニーの視点を交えることで、より対象を理解することができる。
本書においては戦略を「いかに競争に成功するか、ということに関して一企業が持つ理論」と定義する。この定義は「現代の企業組織において戦略が果たす役割」を理解するために重要な戦略の要素を浮き彫りにするうえで大変有力である。
戦略という曖昧な言葉(人によって理解が違う言葉)は、共通認識を持たせておく。
競争優位とは、その企業の活動が業界や市場で経済価値を創出し、かつ同様の行動を取っている企業がほとんど損足しない場合に、その企業が置かれるポジションである。
「競争優位」を口にするのであれば、「競争優位とは?」をきちんと説明出来なければならない。
競争優位とは「競争に優位」だと表層的にはわかるので、あまり突っ込まれないんですけど。
ホンダが最初に考えたアメリカ二輪市場における「セオリー」は誤っていた。しかし、少なくともホンダは、そのセオリーが誤っていることを学習し、迅速にセオリーを変更して成功に結びつける能力があった。
ホンダがアメリカ市場に参入したときに意識したことは「大型で馬力の大きい二輪車を売ること」。しかし、すでに老舗メーカーから大型バイクを購入しているので、この戦略は失敗。顧客が本当に求めいた「小型スクーター」へ戦略を変更。小型スクーターというニッチな市場でポジションを確立してから、改めて大型で馬力の強いモデルを市場に導入することができた、というお話を受けて。
重要なのは、戦略をつくって実行に移すこと。偶発性は実行したからこそ生まれるものではり、そのフィードバックを受けて本来(成功へ)の戦略になっていく。
[ミッション]
企業の根本的な目的
↓
[目標]
ミッションがカバーする領域のそれぞれにおいて企業が達成しようとしている、具体的で測定可能な業績上のターゲット
↓
[戦略]
ミッションと目標を達成するための手段
↓
[戦術(施策)]
戦略を実行する際に取る、具体的な行動。
目標がミッションと整合していなかったり、ミッションの次がもう施策だったり、といったことを防ぐために意識したい関係図。
SCPモデル
業界構造(Structure)→企業行動(Conduct)→パフォーマンス(Performance)
様々なコンセプトのベース。
5Fで驚異と業界構造を把握し、それに適応する戦略(機会)を出す。
SWOTの少し変わった使い方。SWOTというよりも、戦略オプションの意思決定までの道程。
何人かの研究者が、経営資源と考えられる企業属性のリストをつくり上げているが、これらの経営資源は一般的に次の4つのカテゴリーに分類されている。
①財務資本
②物的資本
③人的資本
④組織資本
リソース・ベースド・ビュー(RVB)におけるフレーム。
企業の経営資源やケイパビリティの定義、そして経営資源の異質性と経営資源の固着性の前提は非常に抽象度が高いため、このままでは企業の強み・弱み分析にそのまま適用するわけにはいかない。だが、これらの定義や前提に基づいて、より一般的に適用可能なフレームワークを構築することが可能である。このフレームワークはVRIOフレームワークと呼ばれる。
VRIOを厳密に行うのはタフそうだけれど、カジュアルにも使えそうなフレーム。
●
ボリューム、内容共に独自に読むのはハードルが高かったため、勉強会という機会があってとても良かったし、主催して下さった方やスピーチして下さった方には大変感謝。相当大変だったと思う。
まだまだ到底理解したとは言い難いので、引き続き読み込んでゆきたい本。

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